夏山ガイド

この3連休は常連様と知床岳を目指しました。
初日は北風が強く、稜線は轟々と唸りをあげるほどで、知床沼まで行くのをやめて途中で幕営しました。
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初日のテント場、通称「青沼」。
2日目も朝から雨、稜線もガスで覆われている。
知床岳登頂を諦め、ゆっくり出て知床沼へ。
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崩壊地の登り
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年々足場が崩れて狭くなっている
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ポロモイ台地のヤブ漕ぎ。
ハイマツとササが刈り分け道を覆って非常に歩きづらく、ルートを失う危険性あり。
特に台地入口は、踏み跡がササに覆われ非常に分かりづらく、初めての人はここで迷う人が多い。
雨と露で全身ずぶ濡れになりながら知床沼へ到着するも、ガスで真っ白。
翌日の晴天を期待して幕営する。
そして3日目の朝、苦労してここまで来た甲斐がありました!
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暁に染まる1132峰と知床沼。
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陽を浴びて移り変わる山の色が劇的でした。
常連様もこの景色で、知床岳に登れなかったことが吹っ飛んでしまったよう。
毎年ここに来ている僕もここまで美しかったこのは初めて。あきらめないで登ってきて本当に良かった。
知床沼、知床岳を目指す方へ
登山道はありません。ルートのほとんどは獣道です。
地図、コンパス、GPSを携帯しましょう。
ここ数年は踏み跡や刈り分け道がヤブに覆われ非常に分かりづらく、所要時間も昔に比べて多くかかるようになっていますので、日程には余裕をもって臨みましょう。
最近は道迷いで到達できない事例も多く聞きますので、安易な入山は控えるべきでしょう。
知床沼で野営する場合は、必ずロープの内側にテントを張り、周辺の植生保護に努めてください。
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テントスペースは3張程度しかありません。大人数での野営は控えましょう。
知床岳方面を目指す方へ

知床の山はすっかり秋めいてきました。
涼しくて快適な登山日和が続いています。
9/2 羅臼岳
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75歳のご高齢、雲海の山頂へ。
9/6 硫黄山
9/7 斜里岳
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昨年羅臼岳登頂のリピーター様。今年は硫黄山と斜里岳に登頂です。
ちょうど一等三角点を巡る方々と一緒になり、三角点標識付で。
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斜里岳は沢の水量が例年より多めで、なかなか楽しめました。
おまけ
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硫黄山山頂直下の大岩。
最近ここで右のウブシノッタ沢に迷い込む遭難が相次いでいます。
(ルートは左に曲がって硫黄沢を下るのが正解)
晴れていればなんてことのない場所も、ガスで真っ白になると杭や標識を見落としがちなので注意しましょう。

スタート時は曇りだった羅臼岳。
羅臼平で雲の上に出て、山頂では見事な雲海が広がっていました。
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高山帯ではタカネトウウチソウ、エゾオヤマリンドウなど、秋の花が見頃になっています。
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イワギキョウとチングルマの綿毛
おまけ
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山から大きな客船が見えました。まもなく羅臼にも寄港する「にっぽん丸」でしょうか?

8/2、3と羅臼岳日帰り登山ガイド。
高山帯初めての方、30年ぶりの羅臼岳の方、それぞれ感慨深い登頂となったようです。
8/2 知床峠にて
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これから登る羅臼岳と朝陽
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山頂直下はまだお花畑満開でした。
8/3 羅臼岳横断(羅臼~ウトロ)
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羅臼側登山道から見える雪渓は北海道の形。
これからそこを登ります!
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屏風岩の雪渓と、雪解けの滝
屏風岩下部の登山道は半分以上出ていますが、上部~お花畑~岩清水方面には数百メートルの雪渓歩きがあります。
雪は固くしまっており、まだアイゼンが必要でした