前回に引き続き、地質調査サポートガイド。
今回は3泊4日で硫黄山方面へ
コケシ岩付近
硫黄山第二前衛峰より羅臼岳方面
硫黄山第一火口
東岳から硫黄山方面
BCを張った第一火口指定野営地
4日とも天気に恵まれ、真夏のような日差しを浴びながら硫黄山~第一火口~二つ池~東岳と歩き回り、サンプルの岩石を収集。下山はザックの重さと暑さが堪えた。
稜線にはシレトコスミレをはじめ、たくさんの高山植物が咲き乱れていた。
シレトコスミレ。今年はかなり開花が早い。硫黄山直下はもう終わりかけていた。
コマクサ
イワウメ。赤みがかった花はベニバナイワウメと思われる。
お知らせ
硫黄山は6/23より申請手続きを行うことにより日帰り登山、もしくは縦走可能となっています。
道道知床公園線の通行止区間(カムイワッカ~硫黄山登山口)における登山者の歩行利用について
知床でもっとも活発な火山である硫黄山、羅臼岳とはまた違った荒々しい姿を見せてくれます。
ガイドご用命はこちらから→硫黄山登山ガイド
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地質調査のサポートで、今期初めての連山縦走路へ
まだ雪が残る三ツ峰野営地にBCを設営し3泊4日、ひたすら岩石を求めて羅臼岳~オッカバケ岳まで歩き回る。
ついでに(?)普段登らない三ツ峰、サシルイ、オッカバケの各ピークを踏んできました。
二つ池はまだ雪の下でした。
今回は半島や連山の形成史を調べ、知床の新しい地質図を作るための数年がかりの調査です。
幸い4日間とも最高の天気に恵まれ予定通り終わりましたが、夜間の冷え込みは氷点下でした。
羅臼岳~縦走路の残雪は例年より少なめですが、雪渓が固い場合もあるのでアイゼンはまだ必要です。
高山植物はまだ咲き始めでしたが、あちこちでキバナシャクナゲが満開です。
念願であった礼文島シーカヤック遠征へ。
メンバーはおじさんばかりの総勢3名。
経験豊富なベテランカヤッカー2人に囲まれ心強い。
6/2 礼文へ渡り、キャンプ場に前泊。
この時点では快晴ベタ凪で明日からの行程に期待を膨らませてたが・・・
6/3 島北部の船泊から出艇、スコトン岬を回って西海岸を南下する。
この日は南西の風が強く、西海岸は波立っていた。
スコトン岬付近。奥はトド島。
ここまでは穏やかな海だったが、岬をかわすと海況が一変。波も高くなり向かい風が強い。
強風でゴロタ岬を回りこむことができずに、11:00に岬手前の小さな浜に上陸する。
この時点では、まさかここに3日も足止めされるとは想像もしなかった。
海況は悪くなるばかりで、テントを張り1泊目
6/4 天気は良いが強風で動けず停滞2日目
海上を旋風が走る
ゴロタ山を登ったりして1日過ごす。
スコトン岬付近も白波。
6/5 海上風速20m(保安庁データ)、浜にいても波しぶきがかかるような強風。停滞3日目。
強風で煽られるテント。この後ポールが折られる。
流木で補強して何とか過ごせるようになるが、張り綱もちぎれボロボロに。
この浜は水も取れず、風を避ける場所もなかった。
水はある程度持参していたが、飲み水を節約するためにビールを飲んで過ごす。
漕げる日はあと1日しかなく、西海岸漕破どころが引き返すことも出来なくなる恐れがでてきた。
最悪の場合は、カヤックを置いて歩いて岩礁帯を越え、隣の集落へ脱出するプランまで検討していた。
6/6 風が落ちて波も穏やかになった。3日振りに出艇。
ゴロタ岬をかわして西海岸を南下する。
西上泊を越えた辺りで出し風が強くなってきた。海況もだんだん悪くなる。
元地まで一気に漕ぐつもりだったが、南東の出し風で思うように進めず、召国付近で引き返し西上泊に上陸してツアーは終わった。
予定の半分しか漕げなかったが非常に中身の濃い充実した遠征だった。
礼文島は以前数年間過ごしたこともあって、僕にとっては思い入れのある場所だ。
いつかカヤックで回りたいと思い続けてようやく叶ったが、見事に打ちのめされた。
でもこれでもう一度行く目標もできたし、めでたくケープ・スコトナーになれたので良しとしよう。
*ケープスコトナー・・・スコトン岬を回った者に与えられる称号。ケープホーナーに匹敵する権威である(ウソ)
お散歩会カヤック班レポート「風の島礼文島」byたじごん
おまけ
ウミウのコロニー