日帰りで遠音別岳へ。
羅臼側からは何度も登っているので、初めてウトロ側(オペケプ川左岸尾根)から行ってみた。
予想どおり、というべきか麓に雪は無い

40分ほどはシートラで普通の登山
尾根にのりスキーで歩くが藪が濃い。森の中はクマの足跡だらけ。
高度も稼げず、ダラダラ尾根歩きを4時間してようやく

山頂が見えてきた。
ここからアイゼンで山頂アタック。
崩れる予報だった天気も何とかもってくれて、眺めが良い。

海別岳とラサウヌプリ。ラサウの牙が黒く際立つ。

山頂から知床連山と知西別岳
帰りに前から行ってみたかった遠音別湖(通称)へ寄ってみた。

遠音別湖と遠音別岳
遠音別湖からの帰路は、小尾根や小沢に阻まれ、なかなか難儀した。
やっと元のルートに戻りグサグサの雪とヤブに絞られヘロヘロになって下山。
往復21kmの長い山歩きでした。
このルートは羅臼側に比べて日帰りで行けるのは魅力的だが、やはり遠音別はバットレスを眺めながら登るほうが良い。
行動記録
6:30オペケプ林道シカゲート~11:00H850シーデポ~12:00山頂~13:30遠音別湖~16:30下山
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登山者は山頂を目指して登るのが普通ですが、まれに三角点を目指す人たちがいます。
三角点とは測量の基準になる点で、山のピークにあることが多いのですが、そうでない場所にもあります。
あらかた山を登り尽くしてしまった方が新たな目標として設定することが多いのだそうです。
今回ガイド依頼を受けたのは、鵜鳴別(ウナキベツ)という三角点。
知床岳山頂より1kmほど東にあります。山のピークでもない「なぜこんな場所に?」てなとこです。
今日は素晴らしい快晴に恵まれましたが、
最近の暖気と昨日の雨で一気に雪がなくなりました。
4日前にあった海岸線の雪もなく、カモイウンベまでは石浜歩きです。
そして、尾根の上も

ハイマツがでてきて一歩ごとにぬかり、体力を消耗します。
稜線に出ると多少雪が締まって歩きやすい。

東岳と硫黄山

三角点到着!ここが鵜鳴別(1182m)
標柱はもちろん雪の下なので、事前にGPSで場所を特定しました。
なんと、ネームプレート持参です!
御年76歳。信じられないタフネスぶりです。
北海道の主な三角点はほぼ制覇したそうです。知床はここで最後だとか。
登山もいろんな楽しみ方がありますね。
単にピーク目指すよりも難しい分、面白いかも。
この方の真似は到底できませんが。。。
おまけ

カモイウンベ川二股付近で発見
羅臼山岳会の岳友であるEWSの方々が知床岳遠征にやってきました。
今回はメンバーが凄い。
エベレスト、K2、マナスル、チョーオユーなどヒマラヤ8000m峰のサミッター、しかもそこからスキーで滑降したというツワモノたちです。
僕も道案内役で同行させていただきました。

急斜面をシートラで登る。

H950にて。東岳には笠雲
天気は良かったが、稜線の風が凄まじく登頂は断念。
エベレスト登頂者も知床の風には勝てず。

そして、大斜面の滑降!
雪はうまいぐあいに緩んで、まずまずのコンディション。

8000m峰サミッターの滑降は圧巻でした。
世の中には凄い人たちがいます。
代表の大谷映芳さんはじめ、世界の山で活躍する方々と過ごした3日間は非常に濃かったです。
今回は残念ながら登頂できなかったので、是非リベンジお待ちしています!
個人的にも知床岳は今シーズン2回とも登頂できず。
トータルでも登頂率5割未満です。
この山は、簡単に登らせてくれません。
たまには仕事の宣伝を。
ガイドプログラム、期間限定新メニューのお知らせです。
①「天頂山 火口湖めぐり」
知床峠にほど近い天頂山は活火山です。
20以上の火口があり、雪解けの時期は水がたまり美しい火口湖が現れます。
その中の主な火口湖を巡る登山プログラムです。
頂上はすでにハイマツに覆われているため、登頂はしません。
登山道のない山ですので、ルートは残雪を利用しますが、ところどころハイマツ漕ぎもあります。
登山経験者向けのプログラムです。
期間:5月中旬~5月下旬(雪解け状況による)
時間:5時間ほど
足回り:長靴(レンタル可能)
人数:1~3名まで
料金:1名 18000円、2~3名 13000円(1名あたり)
②「天頂山~羅臼湖」
上記のコースに加えて、さらに羅臼湖まで行ってしまおう!という欲張りプログラムです。
横断道路の開通時間が9:00~16:30になってからの実施となります。
かなり歩きますので、登山経験者で体力に自信がある方向けです。ハイマツ漕ぎもあります。
*天頂山は登頂しません
期間:5月中旬(開通時間による)~6月上旬
時間:7時間ほど
足回り:長靴(レンタル可能)
人数:1~3名まで
料金:1名 20000円、2~3名 15000円(1名あたり)
天頂山の火口湖




ゴールデンウィーク後、知床の山々は雪解けから芽吹き、開花へと急速に変化します。
季節の移り変わりを感じることができ、観光客も少なく静かにゆっくり楽しめる時期です。
詳しくはお問い合わせ下さい。
天頂山火口湖めぐりと羅臼湖
ゴールデンウィークはこちらがオススメ→残雪の羅臼湖スノートレッキング


羅臼町に移住して16年。
知床半島最奥の住人として番屋に暮らし、登山ガイドをしています。