羅臼岳の高山植物は最盛期を向えています。
イワブクロ
チシマクモマグサ
その他、エゾノツガザクラ、イワヒゲ、エゾコザクラ、チングルマ、メアカンフスマ、メアカンキンバイ、イワウメなどたくさん咲いています。
ウトロ登山道大沢雪渓は急速に雪解けが進み、岩が露出してきました。
滑落は事故に繋がります。
日差しがない日は雪渓は硬く締まっています。
アイゼンはまだ必要です
夏山ガイド
6/27,28と羅臼岳連荘でした。
2日とも快晴無風、素晴らしい展望でしたが、何せ暑すぎる!
日中は30℃近くまであがり風もないのでバテバテ。
軽い熱中症になってしまいました。すっかり暑さに弱くなっています。
普段風に悩まされている知床の山で、初めて「風よ吹いてくれ!」と思いました。
6/27 羅臼岳横断(羅臼~ウトロ)
融雪期限定、屏風の滝
羅臼から7時間の苦闘の末、山頂へ。
羅臼側登山道情報
屏風岩~岩清水の大雪渓は例年並に残っています。
屏風岩上部、お花畑分岐の標柱は出ていますが、岩清水直登方面、羅臼平へのトラバース方面ともに雪渓で夏道は出ていません。視界の悪いときは道迷いの危険性があります。
雪渓上部は斜度があり、この気温でも雪は硬く、本格アイゼン(前爪付10本以上)が必要です。
泊場のすぐ先、涸れ沢の入口はところどころ雪渓で非常に迷いやすい箇所です。
ピンクテープを目印にしてください。
この時期、羅臼側登山道往復は12時間ほどの所要を見ておいたほうがいいでしょう。
6/28 ウトロ往復
岩清水はイワウメが満開でした。
暑い中、ここの清水は最高の一杯です。
余裕の登頂。さすが、内地から来たお客様は暑さに慣れていらっしゃいます。
この日は合計60人ほどのツアーが登っていました。
いよいよ登山シーズン到来!といったところです。
ウトロ側登山道情報
大沢の雪渓は踏み後ができつつありますが、気温が下がった場合はアイゼンが必要になります。
仙人坂の雪渓トラバースはなくなり、夏道が辿れます。
羅臼岳花情報
エゾノツガザクラ
標高800~1300にかけてはウコンウツギ、ナナカマド、ツマトリソウ、ゴゼンタチバナなどが見頃。
高山帯では、チングルマ、イワウメ、エゾコザクラ、コメバツガザクラ、エゾノツガザクラ、コケモモ、ハイマツ、ミネズオウ、キバナシャクナゲ、メアカンキンバイなどたくさん咲いています。
これから七月にかけて高山植物ハイシーズンとなります。
久々の羅臼岳はすかっ晴れ!
大沢にはまだ雪渓残っています。おそらく今年は解けないで残るでしょう。
おそ~い雪解けのおかげで、なんと
まだお花畑が。
エゾノツガザクラ、チングルマ、イワヒゲ、イソツツジ、マルバシモツケなど。
全て通常7月に開花する高山植物ですが、10月に見られるとは!
紅葉も見ごろになっています。
650m岩峰から仙人坂付近にかけてが最盛期を迎えていますね。
極楽平から仙人坂方面
チングルマ、エゾツツジの紅葉(大沢)
快晴、紅葉、花、と今日のお客様は大満足でした。
*この情報は10/4現在です。
今後もし寒気が入り、天候が悪化すれば羅臼岳はあっという間に冬山の様相を呈します。
これから登山される方は夏山と考えず、服装・装備など充分注意しましょう。
おまけ
巣穴から顔を出すシマリス君。
五連休でどこもかしこも大混雑の知床。
そんな人混みとは無縁の知床沼に一泊山行です。
相泊から海岸線を歩き、観音岩で崖を越える。
ほとんど垂直な斜面。
ここは古い固定ロープがありますが、念のためザイルを持参したほうが安全です。
ウナキベツ川から山に入り、青沼(通称)にBC設営
何度来ても神秘的でキレイな沼です。
夜は強風でテントがゆらゆら。稜線はすごい風が吹いていました。
翌日は早朝に出発。崩壊地を登ってポロモイ台地へ。
崩壊地の崖
稜線上は紅葉が見事でした。
タカネナナカマド
チングルマ
風が冷たく体感気温5℃位。ハイマツと格闘しながら知床沼へ
強風で白波が立つ知床沼。
正面にそびえる1132峰が色づいて、すっかり秋模様。
お客様は夏の硫黄山縦走に続き、また一つ知床の奥地に足跡を残しました。
次は念願の知床岬ですね。
*ルート情報
このルートは登山道ではありません。
刈り分け道や踏み跡がかろうじて残っている程度です。地形図を読んで 行動できる技術が必要です。
特に、ウナキベツ河口~H400青沼は道が不明瞭で迷いやすくなっています。
崩壊地上部からポロモイ台地へ上がる箇所も迷いやすいので注意しましょう。
知床沼、知床岳、知床岬方面を目指す方は事前にルサフィールドハウスに立ち寄り情報を得てから入山しましょう。