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一昨年、連山縦走でご一緒したリピーター様をお迎えしてのGW特別プラン。

5/2 羅臼岳(岩尾別ルート)
当初は知床峠から南西ルンゼを経て羅臼岳を登る予定でしたが、横断道路が閉鎖されたためにルート変更しました。
4/30の大雪で重たい新雪30㎝、スノーシューだったので650岩峰までは地獄のラッセル。
あまりに時間がかかり、日没時間切れが頭を過りましたが、抜群の体力を誇るリピーター様はめげることなくクリア。
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極楽平からの羅臼岳

登山道は全て雪の下、ひたすらまっすぐ登りつめて大沢も羅臼平もパスして直登。
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岩清水は氷柱さえも覆われていました。ここでスノーシューをデポしてアイゼンへ。

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前日の湿った強風で山頂部は地面までエビの尻尾だらけ。見事な自然の造形です。

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縦走路は真っ白、まるで厳冬期の様相。

なんだかんだで5時間半で山頂へ
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念願の雪の羅臼岳ピークです!

5/5 知西別岳(羅臼湖ルート)
登頂した羅臼岳を違う山から見ようとのことで、知西別岳へ。
またも天気に恵まれる幸運なリピーター様。
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羅臼湖にて

大沢は積雪十分、途中からシーアイゼン装着できつい傾斜もスキーで登り切りました。
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羅臼岳と羅臼湖を眼下に

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山頂手前はハイマツが立ち上がっていましたが、雪を繋いでほとんど漕がずに済みました。
あと2~3日で山頂部は完全にハイマツで塞がれそうです。

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知西別岳も登頂!奥は遠音別岳。

下山し始めた途端、あっという間にガスにまかれました。
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視界なしの大沢滑降は慎重に

高度を下げると展望が開けました。
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羅臼湖に向かって滑降!
最後は雨に降られましたが、6時間で下山。

4日間の滞在中、羅臼岳、羅臼湖、知西別岳と3日間晴れた幸運なリピーター様でした。

前篇の続き

2日目は朝から良い天気
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雪が固いので、稜線から日が出るまではのんびりです。

この日は一ノ越から雄山へ
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ガリガリの斜面。シーアイゼンがないとまったく登れない。

一ノ越から北アルプスの山々。
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ここを乗り越えると黒部ダムがあり、スキーツアーで黒部に降りるグループもいました。

ここから岩の稜線なので、スキーをデポしてアイゼンで登ります。
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雄山山頂にある「立山一等三角点」

標高3003m雄山神社
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ここから大汝山方面へ縦走するつもりでしたが、急に天候が悪化してガスにまかれたので、そのまま引き返しました。
途中で富山県警の山岳パトロールと出逢い、滑落事故が頻発しているので気を付けるよう促されました。
この後もガスで視界なく気温も上がらず、スキーはガリガリで厳しい滑降となりました。足がパンパンです。

3日目は雷鳥沢から劔御前へ
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室堂付近の展望

この日もガリガリで、途中からスキーは使えず。
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劔御前からの劔岳。この山を拝むことが目的でした。
いつか頂に立ちたいですね。

劔岳と劔沢
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時間があったので、劔沢小屋まで1本滑って登り返しました。

さすがに春山スキーのメッカだけあって素晴らしい斜面がいたるところにあります。
ただ、今回は気温が上がらず終始ガリガリ斜面で、ほとんどスキーを背負っての山歩きが中心でした。
もう少し緩んでザラメになったら最高の場所だと思います。
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この斜面では目の前で一人滑落、2~300mほどものすごいスピードで落ち、斜度が緩んだ場所で止まりました。
僕はアイゼンで下降中、滑落者の場所まで降りで行きましたが、幸い怪我もなく無事でした。信じられないことにアイゼンなしで登っていました。

3日間の滞在中、スキーを楽しめたのはわずかでしたが、劔も見られて北アルプスの山並みも素晴らしかったです。
今度は劔岳に登るために再訪したいです。

一週間ほど立山へ遠征してきました。
この時期の立山は室堂までのルートが開通して、春山スキーのメッカになります。

今回は小樽からのフェリーで新潟に下りて、富山まで車で行きました。
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立山駅。麓はすっかり春でサクラもまだ咲いてました。

立山駅からはマイカー規制で、ケーブルカーとシャトルバスで室堂へ
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「雪の大谷」例年より雪壁は低く、これで13mほどだそうです。
室堂は中国からのツアー客を中心とした観光客でごったがえしていました。

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まだ凍結していた「みくりが池」背後は立山連峰。
標高2500mの高山帯ですが、トレッカーや観光客でにぎわっていました。

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雷鳥沢のキャンプ地。もう管理人がいてオープンしていました。
トイレも水もあるので快適なベースキャンプ地です。
着いた日は5張程度でしたが、帰るころには30張以上のテント村ができていました。
ほとんどがスキーヤーとスノーボーダーで、外国人グループも多かったです。

テントを張ってまだ時間があったので、足慣らしに別山へ
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別山からの立山連峰

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別山山頂にて
雪はガリガリで、シーアイゼンも役に立たずアイゼンピッケル必須でした。
下りも、とてもスキーは使えず、途中までスキー背負ったままアイゼンで下降。
4月とはいえ、さすが標高3000mの山です。

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テン場からの夕焼け。近くの山小屋もすでに開いており、温泉にも入れました。

こんな雪山に人がたくさんいて、温泉も入れるなんて、さすがに本州の山は整備されています。
便利過ぎて緊張感がなくなりそうですが、雪は固くけっこうシビアなスキー登山でした。

後篇に続く

4/9は網走地方遭難対策協議会の救助訓練でした。

今回は羅臼山岳会がホストとなって、知床東岳で過去に実際起きた遭難事例をもとに実施。

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現場は標高1000m近いので、3時間登り続ける

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ビーコンとプローブによる埋没者捜索訓練

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傷病者のラッピングと搬送訓練

参加者は網走北見~釧路中標津方面の警察、自衛隊、消防、役場、山岳会と総勢60名以上の規模となりました。
当日の現場では、小隊班長として多くの反省点がありましたが、自衛隊や警察の方々と初めて一緒に行動して、いろいろ勉強させていただきました。

コースの下見や事前準備で何回も登ってみて、改めてこの山の良さと厳しさを実感。
最近はBCスキーヤーやスノーボーダーの遭難事例がニュースで取り上げられることも増えてきました。
この先、訓練成果が試されることのないよう祈っています。

昨夏、知床岬に立った常連様とともに、一泊二日で南西ルンゼから羅臼岳へ。
二日目の天気が悪い予報なので、初日に早出して頂上アタックのハードスケジュールでした。

知床峠付近はガスに覆われ、視界がない中コンパスナビゲーション。
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どでかいヒグマの足跡も

標高1100のルンゼ入口付近で雲を抜ける
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南西ルンゼはロープで確保しながらのダブルアックスで通過

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急斜面のルンゼを抜けてホッと一息

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山頂は雲海の絶景、わずかに残った流氷も見えました。

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山頂溶岩ドーム

アイゼンに雪団子がくっついて苦労させられましたが、慎重に慎重に下降
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ルンゼ入口は例年より雪解けが早めです。
一月後のGWはハイマツが立ち上がって苦労しそうですね。

おまけ
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下山翌日はリハビリ登山で北浜岳へ
穏やかな小春日和、登ってきた羅臼岳が遠くに顔を出していました。