調査・整備

最近はガイド業務の合間に、植生調査のアルバイトをしていました。
エゾシカの食害による樹木や林床植物の推移を調べる長期的なものです。
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9/25 半島先端部、クズレ滝周辺における調査
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9/30 幌別地区における調査
何をやっているのかといいますと、調査区域を設定し、その中にあるすべての樹木、林床植物の種類や高さ、径などを測るかなり地道な作業です。
特に、シダ類や稚樹(樹木の子供)はホントに難しい。。。。
プロの植物屋さんにいろいろ教えていただき、良い勉強になりました。
そんな作業を横目にオスのエゾシカは
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角で樹の根元を掘り返し、「ウォ~」と吼えています。
何やってんだ?気が立っているのか?
そういえばそろそろ発情の季節ですね。
オスのシカには注意しましょう。

最近は地質調査のアルバイトで、連日羅臼の沢に入っています。
地質に関してはまったく素人ですが、知床半島の成り立ちや岩石の種類など、いろいろ勉強になります。なにより仕事で沢登りできるのは楽しいですね。
9/12 チトライ川
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砂防ダムがない沢なので、けっこう上流までカラフトマスが遡上していました。
9/13 材木岩の柱状節理
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この日は雨だったので、沢に入らずあちこちの地層を調査。
この材木岩は、研究者の方いわく「これほど典型的で見事な柱状節理は普通、観光名所になるんですがね。。。」
羅臼ではほとんど注目されていません。実は僕もこの海岸線を歩いたのは初めて。
まだまだ新しい発見があります。
9/14 サシルイ川
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支流にある通称「虹の滝」
前回僕が単独で訪れたとき、虹がかかっていたので勝手に命名しましたが、
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今回も滝壷に虹がかかっていました。
けっこう落差もあり、見ごたえのある滝です。
9/15 オッカバケ川
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標高90mにある地層。
これらの岩石のサンプルを持ち帰り調べることによって、地質や形成された年代がわかります。
幸い今のところヒグマと遭遇していませんが、どの沢も足跡、糞、マスの残骸など形跡はいたるところに。やはりここはヒグマの棲家です残り2日、何とか出遭わずに済ませたいものです。

現在、羅臼岳ウトロ登山道では糞尿問題が深刻になっています。
昨年から携帯トイレの普及活動が関係機関により行われていますが、まだまだ浸透していません。
理由は様々ありますが、ひとつは携帯トイレを使うためのブースがないことがあげられます。
今年は試験的に8/13~17の間、仮設ブースを設置しました。
今日は仮設ブースの撤収作業を、知床山考舎の山岳ガイド滝澤さんと一緒に行いました。
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羅臼平の携帯トイレ用仮設ブース
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中はこのようになっています。この便座に携帯トイレを被せて使用します。
本格的なブースの設置はまだ決まっていませんが、今後はもっと携帯トイレの利用を普及させなければなりません。
現状を放置すれば、悪臭や自然破壊はもちろん、美味しい水場である弥三吉水が汚染されないとも限りません。
知床倶楽部では、参加者の皆様に携帯トイレの使用をお願いしております。
羅臼岳および知床連山における携帯トイレの利用について
いつまでも羅臼岳がきれいで素晴らしい山であり続けるため、登山者一人ひとりの自覚が必要です。

羅臼岳、羅臼側登山道の整備を行いました。
羅臼側登山道は、まだまだ雪渓も大きくアイゼンピッケル必須の上級者向けルートです。
登山道が雪渓で埋まっており、読図能力も必要になります。
羅臼温泉~泊場までは登山道が出ています。
泊場の少し先、雪壁になっています。
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ここは大変迷いやすく、滑落の危険があります。
雪渓を登りきった場所にピンクテープがありますので、その方向に向かって下さい。
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七合目屏風岩の大雪渓。上部は急斜面でアイゼンピッケル必須です。
雪解けの時期は滝を見ることができます。
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雪渓のルート取りに赤い石灰を撒いています。
屏風岩上部から岩清水に直登するルートと、羅臼平にトラバースするルート、
二本のルートの目印になります。
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赤い線は雪解けとともに不明瞭になりますが、参考にして下さい。
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屏風岩下部の迷い込み防止ロープを張りました。
下山時に雪渓を下り過ぎないように目印を見落とさないで下さい。
この場所は過去に何度も遭難騒ぎが起きています。
計12時間と長丁場の作業でしたが、天気に恵まれ気持ちよく作業できました。
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本日のメンバー
環境省アクティブレンジャー、林野庁グリーンサポートスタッフ、根釧東部森林管理所長
知床の自然環境保全のため、日々巡視に明け暮れる方々です。
7/15 追記
この日に付けた雪渓上の赤石灰は、その後の降雨や雪解けでほとんど消えてしまいました。
羅臼側登山道七合目屏風岩から岩清水にかけてはまだ雪渓が残っています。
羅臼平への分岐(お花畑)の標柱は出ていますが、視界が利かないときは非常に迷いやすいルートです。
羅臼側登山道、七月中は読図能力、アイゼンピッケル持参は必須です。