今日は久々の羅臼岳ガイド。
実は昨日、羅臼岳ウトロ側登山道がヒグマ出没のため一時閉鎖されました。
16:00頃には解除されましたが、昨日聞いた情報によると、
登山道付近でヒグマがエゾシカを捕食していたそうです。
場所は仙人坂~銀嶺水、標高1000m付近。
今日現場を確認したところ、付近にはヒグマの気配は感じられませんでしたが、
登山道上に生々しい血痕や、シカの毛が散乱していました。
周辺の下草は荒らされており、シカとヒグマが争ったのか、ヒグマがシカを引きずったのかは不明ですが、いずれにしても現場付近の通過には注意が必要です。
(昨日、関係機関が調べた限りでは付近にヒグマやエゾシカの死体は見つからなかったとのことですが)
登山の際にはヒグマに対する備え(クマスプレーなど)をしましょう。
鈴を鳴らすだけでは不十分です。付近の音や気配に気を配りながら歩きましょう。
今日は50~60人の登山者がいました。ほとんどこの情報を知らないで入山している感じです。
登山口にも告知されておらず、行政機関は注意喚起をするべきでしょう。
さて、今日は天候も良く涼しくて快適な登山でした!
初めての本格登山で、サクサク登頂!次は斜里岳、利尻山を狙う。
大沢ではシマリスが走り回り
タカネトウウチソウが満開です。
エゾオヤマリンドウも見頃になってきました。
羅臼平には
ロープが新たに張られています。
植生保護のため、中には立ち入らないで下さい。
夏山ガイド
2泊3日で知床岳を目指しましたが、大雨で途中断念。
予定変更して奥深い森でのんびりキャンプしてきました。
相泊~崩れ浜の海岸線では、昆布のじゅうたんが広がっています。
昆布の干場(かんば)を通過する際は、漁師さんに一声かけて、邪魔にならないように端を歩きましょう。
観音岩の崖は固定ロープがありますが老朽化しています。念のため30mほどのザイルを持参したほうが安全です。
原生林の沢で一休み
2泊した野営地。美しい沼のほとりです。
今回はフードコンテナを持参しました。ヒグマに対する食料保管ケースです。
今年から「知床半島先端部地区 利用の心得」でも推奨されていますが、僕は実際使うのは今回が初。
重くて容量が小さいのが難点ですが、去年の秋に知床岬方面でテントの食料がヒグマに荒らされた事例もあり、やはり持って行くと精神的に安心できます。今回はそれを実感しました。
その理由は
やっぱり現れてしまったのです。三頭の親子連れでした。
食事も終わりそろそろ夕闇がせまってくるころ、沼の対岸約50mに突然現れました。
僕たちに気づいても関わりを持ちたくないそぶりを見せた親クマでしたので少し安心でしたが、油断は禁物。
食料をフードコンテナに入れてテントから離して寝ました。
絶対安全とはいえませんが、食料をテントに保管するよりは安全でしょう。
そして今回使ってみてわかったフードコンテナの利点
椅子にするとちょうど良い高さ
快適な姿勢で野外調理できます!
そんなわけで「フードコンテナ」は意外と役に立ちました。
羅臼ビジターセンターやルサフィールドハウスでレンタル(1日1000円)していますので、知床岬や知床岳を目指す方、知床の山奥でキャンプする方は持っていたほうが良いでしょう。
今回は残念ながら知床岳には行けませんでしたが、
海岸トレッキング、岩登り、原生林トレッキング、野営、秘沼、ヒグマと内容盛りだくさんでのんびり楽しめました。
興味ある方はコチラまで
7/25、7/26と羅臼岳ガイド連荘でした。
7/25 羅臼岳横断(羅臼~ウトロ)
羅臼側登山道は現在、お花が見頃です。
第一の壁のお花畑
トウゲブキ、ミソガワソウ、ヨツバヒヨドリ、ノリウツギなど
屏風岩上部~お花畑の雪田群落ではアオノツガザクラの狂い咲き
羅臼側からの価値ある登頂!
7/26 ウトロ往復
山頂直下、一の肩の雪田群落
チングルマ、エゾノツガザクラ、アオノツガザクラ、コエゾツガザクラが満開です。
言うことなしの展望
昨夏、羅臼湖トレッキングに参加した10歳の僕、
2009年8月 三の沼にて
今年は見事羅臼岳登頂!羅臼湖を見下ろす
少しも疲れを見せず下山まで元気いっぱいでした!
羅臼側登山道情報
7/25現在、雪渓はお花畑分岐標柱上部~岩清水下部にかけて100mほど残っています。
雪は硬く斜度もあります。まだアイゼンが必要でしょう。