沢登り

ルウチシとはアイヌ語で峠を意味します。
アイヌ時代の半島横断ルートはルサのっこしが有名ですが、松浦武四郎の記録によると、その他のルートもあるとのこと。
今日はその一つ、陸志別川の峠(ルウチシ)を目指しました。
最近発行された「続・羅臼町の地名について」郷土資料室 涌坂周一著(非売品)にルウチシの記述があり、アイヌ人のルートを辿ってみたくなったのです。
林道終点から10分ほど笹薮を漕いで入渓。
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しばらくは平坦な沢を遡行する
三ヶ所の二股を越えて、だんだん傾斜がきつくなってきた
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8mほどの滝を他高巻き
沢の源頭からは笹薮漕ぎ30分、稜線ではハイマツ漕ぎ
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ついに稜線到達。ここがルウチシ(H530)
正面にはラサウヌプリがそびえ立ち、稜線向こうには遠音別川が見えた。
現代人にはけっして楽な道のりではないが、アイヌの人々は他に比べて山越えが容易なこのルートを辿っていたのだろう。
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ラサウの牙
そして、今日は嬉しい発見が。
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シラネアオイが咲いていた。
「知床半島の山と沢」によると、
シラネアオイは知床ではほとんど記録がなく、著者の伊藤さんが大谷川で発見したのが二例目とのこと。
まだ確認していませんが、それ以来だと三例目になるかもです。
行動記録
8:20車止め~8:30入渓~10:50源頭~11:20ルウチシ(峠)11:50~14:30車止め
おまけ
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小便小僧

ここ数日は薪割りばかりしていたので、今日は気分転換に単独山行。
勾玉の沼(通称)へ行ってきました。
勾玉の沼は春刈古丹川の支流「春花川」の上流標高450mにあります。
沼の形が勾玉のようなので、勝手に呼んでいます。
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勾玉の沼と遠音別岳
この付近は遠音別岳の山体崩壊による池塘群になっており、このような沼が点在しています。
沼から少し行くと、日本で五箇所しかない原生自然環境保全地域があり、人手が入っていない原生の状態が残された数少ない場所です。
来年の夏は稜線まで行って、是非シレトコスミレを見たいものです。
コースタイム
8:00春刈古丹川林道H130~9:00春花川二股~10:30勾玉の沼11:00~13:30H130
*このルートは沢登りです

ガイド業務も一段落し、今日は久々のプライベート山行。
以前から気になっていた大沼(通称)に行ってきました。
大沼は知西別岳~天頂山の稜線上にあり、深いハイマツに覆われほとんど行く人もいない秘沼です。
羅臼湖までは登山道を歩き、主稜線への沢を詰める
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沢の源頭からは強烈なハイマツ漕ぎ
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稜線から羅臼湖を望む
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稜線を乗っ越すと大沼が見えてきた
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大沼と羅臼岳
あいにく山頂部分が雲に隠れてしまっていますが、晴れて無風ならば湖面に羅臼岳が映ると思います。
そばの湿原には実を付けたツガザクラの群落。
花期にはきっとすばらしいお花畑が広がっていることでしょう。
人を寄せ付けない奥深い雰囲気、久々に深山を堪能してきました。
*このルートは沢登り装備は必須、強烈なブッシュ漕ぎが待っていますので一般向けではありません。

前回に引き続き、沢ネタです。
10/19 キキリベツ川
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倒木による天然の砂防ダム
10/20 オショロコツ川
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源頭付近まで遡行しました
10/21 ルサ川~コンブハマ川
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恐竜の卵を発見(ウソ)
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コンブハマ川の大滝
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懸垂下降
コンブハマ川はルサ川の支流です。
地形的にたいしたことないだろうと思っていましたが、上流には滝が連続してなかなか楽しい沢でした。
これで六日間にわたる地質調査も終了です。
九月と合わせて計9本の沢を遡行しましたが、幸いなことに一度もヒグマと遭遇しませんでした。
しかし、足跡、糞、強烈な獣臭など気配を感じることは多く、きっとそばに潜んで我々を見守ってくれていたのでしょう。

最近は九月に引き続き、地質調査のアルバイトで羅臼の沢に入っています。
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モセカルベツ川H370の大滝
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ケンネベツ川
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ショウジ川H200の滝
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ショウジ川の断層
同行している地質学者さんによると、この断層は知床半島の成り立ちを説明する上で、かなり貴重な証拠になるとのこと。
僕はまったくの地質ど素人なので、話半分しか理解できません。。。
「じゃあ、お前は何のためにいるんだ」と言われそうですが、
・ルートファインディング(できるだけ歩きやすいルートを取る。たまに間違えますけど。。。)
・熊避け(もしヒグマが出たら襲われる係)
・サンプルの石を持ち帰る(要は歩荷)
などの重要な(?)仕事をしています。。。。