ラサウヌプリは遠音別岳と海別岳の中間に位置し、斜里へ向かって派生する「ラサウの牙」と呼ばれる岩稜を抱えてる。前回の山旅で稜線から見えた痩せ尾根があまりにキレイだったので辿ってきました。
羅臼峯浜から入山し、陸嶺川源頭550にBC設営。もう少し高度を上げたかったが稜線は風が吹き荒れている。
翌朝早出するが、相変わらず稜線はガスと強風。とりあえずラサウヌプリだけでもと思い、視界の効かない細尾根を辿る。

例年ならハイマツ漕ぎだが、今年は雪が付いて歩きやすかった。
展望ゼロのピークを踏んで、さてこれから牙へ行こうか下山しようか迷う

吹き付けるガスで、自分にエビのしっぽが出来そうだった。
なんとなく空が明るくなってきたのと、予報も良いので「ラサウの牙」へ向うことにする。
稜線を越えて斜里側に300mほど下り、尾根の取り付き部分を探すが視界がなく難儀した。
ようやく牙への尾根に取り付くと、だんだんガスが晴れてきた。

突然目の前に現れた岩峰
登ってみたら痩せ痩せでした

痩せ尾根を登ったり下ったり、牙に着くころにはすっかり良い天気になった。

ラサウの牙
牙の頂上直下は垂直の岩壁。落ちたらイヤなので今回は登らなかった。
帰路はすっかり晴れた稜線を気持ちよく歩く。


ラサウからの知床連山
稜線で見つけたエゾユキウサギの足跡は、道しるべのようにラサウの牙まで続いていた。
おまけ

今回辿った岩稜(一番奥の突起が牙)
羅臼町に移住して16年。
知床半島最奥の住人として番屋に暮らし、登山ガイドをしています。