知床冬山

初冬の羅臼岳へ。
毎年この時期に冬山トレーニングを兼ねて登っています。
今年はなかなか雪が積もらず待たされましたが、そろそろ頃合かなと行ってみたら上は雪ドッサリでした。

泊場までの登山道はくるぶし程度の積雪
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登山川は岩が凍り付いて渡渉に難儀しました。

屏風岩付近から一気に雪が深くなり、ひざ丈のラッセル
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降ったばかりの軽い雪ですが、この斜度はキツかったです。

お花畑から上は強風で視界なし。やはりこの時期山頂は厳しいですね。
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時間も押しているので今日はここまで。

帰りに「もう一つの岩清水」を見つける。
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なかなか立派な氷柱でした。

雪山初めからたっぷりラッセルさせられて、しばらく雪はいいです、と思えるくらい堪能しました。

おまけ
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樹氷と屏風岩

今日も知床峠へ。
天頂山の雪解け状況を偵察してきました。
残雪期の天頂山は雪解け水が火口に貯まり、美しい火口湖が現れます。
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雪解けは例年よりちょっと早めでしょうか。
これから日ごとに変化する火口湖、5月末くらいまで楽しむことができますよ。
アップダウンやハイマツ漕ぎもあり、登山経験者向けのハードな行程ですが、今時期限定のオススメツアーです。
天頂山火口湖めぐり登山
おまけ
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ハイマツ漕ぎ中

GW後半は毎日知床峠付近の山へ。
特に羅臼岳南西ルンゼは3日間通いました。
5/2→ガスでハイマツにルートを塞がれ1000mのルンゼ入口まで
5/3→偵察を兼ねて、南西ルンゼ1550mまで登りスキー滑降
そして今日5/5、先日斜里岳を登ったリピーター様とともに登頂を目指しました。
南西ルンゼは道路開通時間の制限があるので時間との勝負です。
ゲート開通前に並び、知床峠を10:20にスタート。
スノーシューで1200mまで登り、デポして藪漕ぎに突入
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偵察のおかげで最小限で済みました
南西ルンゼはロープで確保しながらアイゼンで直登。
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最大斜度40度のキツイ登りです。
ルンゼの出口で再びハイマツへ突入
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南西ルンゼ完登!
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ここまで登れば目の前に
山頂溶岩ドーム
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13:40 念願の積雪期登頂!
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立っていられないほどの強風で、すぐ下山。
15:30に知床峠帰着。けっこうギリギリでした。
時間内に無事下山できてホッと一息。
たった5時間ですが、中身の濃い登山でした。
おまけ
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羅臼岳とキツネ
 

ラサウヌプリは遠音別岳と海別岳の中間に位置し、斜里へ向かって派生する「ラサウの牙」と呼ばれる岩稜を抱えてる。前回の山旅で稜線から見えた痩せ尾根があまりにキレイだったので辿ってきました。
羅臼峯浜から入山し、陸嶺川源頭550にBC設営。もう少し高度を上げたかったが稜線は風が吹き荒れている。
翌朝早出するが、相変わらず稜線はガスと強風。とりあえずラサウヌプリだけでもと思い、視界の効かない細尾根を辿る。
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例年ならハイマツ漕ぎだが、今年は雪が付いて歩きやすかった。
展望ゼロのピークを踏んで、さてこれから牙へ行こうか下山しようか迷う
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吹き付けるガスで、自分にエビのしっぽが出来そうだった。
なんとなく空が明るくなってきたのと、予報も良いので「ラサウの牙」へ向うことにする。
稜線を越えて斜里側に300mほど下り、尾根の取り付き部分を探すが視界がなく難儀した。
ようやく牙への尾根に取り付くと、だんだんガスが晴れてきた。
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突然目の前に現れた岩峰
登ってみたら痩せ痩せでした
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痩せ尾根を登ったり下ったり、牙に着くころにはすっかり良い天気になった。
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ラサウの牙
牙の頂上直下は垂直の岩壁。落ちたらイヤなので今回は登らなかった。
帰路はすっかり晴れた稜線を気持ちよく歩く。
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ラサウからの知床連山
稜線で見つけたエゾユキウサギの足跡は、道しるべのようにラサウの牙まで続いていた。
おまけ
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今回辿った岩稜(一番奥の突起が牙)

6日ぶりに山から下りてきました。
今回のプライベート山行計画は遠音別岳~海別岳の縦走、5泊6日(予備日含)です。
初日は陸士別川源頭にBC設営。
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重荷を背負って長い林道歩き。
2日目は最高の天気に恵まれる。
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稜線からのラサウヌプリ。
ラサウの牙(右端の岩峰)
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牙までの細尾根を歩きたくなった。
この日は遠音別岳への往復予定。
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あまりに遠い遠音別岳(左)。計画に無理があったか・・・
それでもいいペースで歩き、7時間かかって山頂へ
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遠音別バットレスと知床連山
下山にかかるとすぐに天気は下り坂
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ところどころはハイマツ漕ぎ
11時間行動で何とか遠音別岳まで往復できました。
そして、3日目以降は・・・
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急激に発達した低気圧につかまり、停滞の日々。
日増しに風雪が強まり、山は厳冬期の様相でした。
5日目に縦走を諦めて下山。
結果的には40km歩き、大きくとおまわりして遠音別岳へ登ったことに。
しかし、テントで昼寝して読書してご飯作って・・・何物にも代えがたい日々です。