知床冬山

連休最終日はやっと晴れたので、いざ天頂山へ。
天頂山は最近認定された活火山で、火口は20以上あり雪解けの時期は美しい火口湖が出現する。
登山道はないので、残雪の今時期が登山するにはベストシーズンです。
途中までは山スキーお散歩会と同行する。
多少ヤブを漕ぐが雪渓を繋ぎながら何とか稜線へ。
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GWでこれだけ雪がないのは数年ぶりです。一気に解けてしまいました。
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C火口湖と羅臼岳
F火口の中で皆と一緒に昼食をとり、羅臼湖へ行くお散歩会と別れて単独行動開始。
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今日はスキー滑る場所少ないので大変そうです。
ちなみに僕はツボ足(スパイク付長靴)登山。火口湖を巡るにはハイマツ漕ぎがあるのでスキーは置いてきました。
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背丈以上のハイマツと格闘中。
今日は20分で核心部を突破できました。
その先にはこんな景色が待っています。
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これから火口湖はどんどん解けていきますが、あまり遅くなるとハイマツ漕ぎが大変なので、ここ1~2週間が見頃でしょう。
昨年5/24とほぼ同じ雪解け状態なので、三週間ほど早い感じです。
今しか見られない景色ですよ~
天頂山火口湖めぐり
参加者募集中!

久々に山スキーお散歩会に参加。
目標のラサウヌプリは海別岳と遠音別岳の間にある1019三角点の山。
地形図に名前はなく標高も低いが、知る人ぞ知る知床の名峰です。
5年前にお散歩会で行ったときにえらい目に遭いましたが、懲りずにまた同じことを繰り返してしまいました。
ここ数日で山の雪は一気に解けて沢は大増水
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陸嶺川を胴付を履いて渡渉中(注:沢登りではありません)
その後も枝沢の渡渉や笹藪こぎでスキー脱いだり背負ったり。
やっとH700コルに上がるも行く先はハイマツ出まくり。
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普通ならやめるところですが、お散歩会はこれでも行くのです。
スキーデポ、アイゼンでハイマツを避けトラバース。
稜線に出てからは延々とハイマツ漕ぎ(注:スキーお散歩会です)
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偽ピークに着くたびに、もうここでやめよう、と思いつつなんだかんだで山頂へ
苦労して辿り着いた瞬間の笑顔が素敵でした(注:おじさんばかりでしたが)
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後続メンバーの一言「いつ引き返すかと思って見ていたら一向に・・・」
スミマセン、つい惰性で山頂来てしまいました。
左から遠音別岳、知西別岳、奥が羅臼岳
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遠音別岳の雪形「見返り狐」。ちょっと太めですが、狐が振り返っているように見えるんです。
ラサウの牙(奥の尖った岩峰)
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ここまでして登る価値があるかは人によりますが、
奥深くて厳しい、素晴らしい山です!ラサウヌプリ。
行動記録
6:30陸嶺川林道終点~7:30本流渡渉~10:00H700コル~12:00山頂13:00~16:30下山
追記:ここ一週間で雪解けが急速に進み、知床連山の稜線はハイマツ出てしまいました。
道路開通後の羅臼岳南西ルンゼも雪が切れているので厳しいですね(泣)

4/20に岩尾別温泉への道路が開通したので、ウトロ側から羅臼岳を目指す。
当初は木下小屋から登山道沿いの尾根を行くつもりだったが、同行していただいたTさんの助言でヤブが濃い尾根を避けて沢をルートに取る。
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最初は沢歩き。560岩峰へ続いている沢の支沢は雪で埋まっていて読みは当たる。
しかしヤブはないが、雪が硬くスキーが使えない。途中からツボ足でH600尾根に上がる。
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極楽平から仙人坂、羅臼岳を望む
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ガンガン高度を上げていく。知西別岳とまだ真っ白な羅臼湖が見えてきた
羅臼岳の北面はまだしっかり雪が付いている。
岩清水を通らず、このまま最短距離で山頂へ突き上げることに決定。
登れそうなルンゼをアイゼンで直登する。これを仮に羅臼岳北ルンゼと名付けた。
山スキースペシャリストのTさんはシートラで山頂から滑るつもりらしいが、ヘタクソな僕はもちろんシーデポ。
羅臼岳北ルンゼ。
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上部はカチカチで最大斜度約45度。かなり緊張の登攀だった。こんなところ滑れるわけない。
スキー置いてきて正解。
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硫黄山方面を望む
5時間で山頂へ。思ったより早く着いた。風がありけっこう寒いのですぐ下山にかかる
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山頂までスキーを担ぎ上げたTさん
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山頂からウトロ方面。沖にはまだ流氷が。
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カリカリな北ルンゼを滑降するTさん。良い子は真似をしないで下さい。
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シーデポから極楽平まではザラメの良い斜面が続き、最高に気持ち良かった!
2人とも歓声を上げながら滑るまくる。雪が多い春山の羅臼岳は最高でした。
行動記録
6:30木下小屋~8:30H600尾根~10:00H1300シーデポ~11:30山頂11:40~14:30木下小屋
羅臼岳ウトロ側登山道情報
4/21現在、まったく登山道は出ていませんので、ルートファインディングが求められます。
今日は強い日差しで気温も高かったのですが、1300m以上はカリカリでした。
アイゼン・ピッケルなど冬山の装備・服装が必要です。
雪解けは日々進み、ルート状況は変化していきます。
様々な状況に対応できる準備で入山しましょう。

知床連山の真ん中にあるサシルイ岳は主に連山縦走で通過する山で、単体で登山することは少ない。
積雪期に羅臼側から登ったという話を聞いたことがないので、日帰りで挑戦してみました。
ルートはオッカバケ川右岸尾根(サシルイ川左岸尾根)。かなりのロングコースのため日の出と共に出発。
快晴無風、シャツ一枚で歩く。暑さでバテる。
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左から羅臼岳、三ツ峰、サシルイ岳
森林限界で、目指すサシルイ岳が見えてきた。
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ここからが長かった・・・
雪は日差しで緩んでいたので、これは山頂までスキーで行けるかも!と期待するもやはり山頂下は硬く1250でシーデポ。
アイゼンピッケルで山頂へ
7時間かかってようやく山頂へ。相変わらずシャツ一枚の暖かさ。
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羅臼岳方面。今年は雪が多い!
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硫黄山方面
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ウトロ沖にはまだ流氷帯が!
下りのザラメは滑りやすかったが、かなり疲れていたので楽しむ余裕はなく慎重に行く。
途中の登り返しで疲労はピークに達し、食欲もなくなりました。日差しにやられたのかも?
16:30に無事下山、ヘトヘトです。
往復23km、累積標高差1600m以上の厳しい登山でした。
技術的に難しい箇所はないけど、最高の天気に恵まれた日でもこのキツさ。やはり一泊で行くルートでしょう。
行動記録
4:30オッカバケ川右岸取付き~10:20H1250シーデポ~11:30山頂12:00~16:30下山
おまけ
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麓には縦横無尽に足跡が。冬眠明けは活発ですね~

昨年登頂できなかった斜里岳北稜へ、同パートナーと再挑戦。
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玉石沢から見た斜里岳北壁。北稜は左のギザギザ尾根。
前日は約3時間のアプローチでH850にBC設営
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夜は晴れ。月明かりで山も見えていたのだが・・・
翌日起きるとガスで真っ白。軽い吹雪になっていた。
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天候回復の予報を信じて、北稜に取り付く
だんだん晴れ間が出てくるが、風が強い。
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トラバース中。この時期にして、雪は硬かった。
昨年断念した大槍からロープを出す。ここまではかなり良いペースできていたのだが・・・
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大槍の下降。
雪が硬くて次々出てくる岩峰のトラバースが困難なため、切れ落ちたナイフリッジのアップダウンが続く。
ずっとスタカットで行ったので時間かかりまくり。
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雪を掘ってハイマツを支点にする。
このころにはすっかり晴れて知床連山もバッチリ見えてきた。
山頂下までまったく気を抜けない緊張した登攀が続く
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あと少し!
BCから8時間かかってようやく山頂へ
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リベンジ達成の喜びはもちろんですが、それより緊張から解放されほっと一息といったところです。
帰路は北西尾根を下降。北稜ほどではないけど最初は急斜面が続き、やはり気を抜けない。
よろよろになってBCへ着くころには斜里岳が赤く染まりはじめていた。
重荷を背負ってのスキー滑降は疲労した足に堪え、まったく楽しくない。
最後は真っ暗な森を歩いてやっと下山。
久々に厳しい登山でした。
行動記録
4/7 12:00斜里町豊里~15:00H850玉石沢BC
4/8 6:30BC~9:00大槍~14:15山頂14:30~16:45BC撤収17:30~19:30豊里下山